大腸がん検査や治療の疑問相談室
   手術や大腸がん検査、治療について。末期大腸がんや転移についても解説。

 末期大腸がんと診断されて

ガン治療に最も効果的な食事法

検査の結果、末期大腸がんという告知を病院の一角で受けました。

医療について詳しい知識は持ち合わせていませんでしたが、末期大腸がんが死に直結する恐ろしい病気であることは明白です。

症状についての詳しい説明や、どこまで転移が進んでいるかを理解できるだけの心の余裕はなく、今後の治療方針もうわのそらで聞いていました。

末期大腸がんにかかっていたという自覚はまったくなく、長く体の不調を感じていたので風邪ではなさそうだということで検査を受けたところ、まさかこれほどまでに重い病気にかかっているとは思いもしないことです。

食事に気を使ってきたというわけでもありませんし、消化器系には負担をかけていたのかもしれませんが、発見がこれほど遅れてしまうとは思いませんし、別の患者とカルテを取り違えているのではないかと思って、数日を過ごしました。

まさか自分が末期大腸がん患者であるわけはないだろうという過剰な自信が心の片隅には残っていて、しばらくすれば病院側から間違いだったと謝罪してくるのではないかという思いが消えず、その時には怒りよりも安堵が勝って、笑顔で許せるだろうとも夢想していました。

しかしながら、誤診やカルテの取り違いであったという報告が来ることはなく、放射線治療や抗がん剤を使用した場合の副作用、手術の方法についての説明が始まりました。

どうやら、私が末期大腸がんにかかっているのは、間違いでも何でもないようです。

腹を決めなくてはならないと理解してからも、初めて直面する事態に頭が混乱し、ただ人生という道のりが、ある日突然遮断されて暗闇に包まれるようなイメージが脳裏に色濃く映るようになり、それがこの瞬間に起こるのではないかという不安が芽生えました。

そうなると名医を見つけて助けてほしいと思い、友人に末期大腸がんの治療を得意とする名医を知らないかと聞いて回りました。

友人たちの中にも、病気をわずらって手術を受けた者や、入院経験を持つ者はいましたが、同じ病気に苦しんでいるものはいなく、名医探しはあっさり頓挫しました。

手に入らないとなると、なおさら入手したいという欲望に駆られるのが人間の性質で、名医の診断を受けてから抗がん剤の投与や放射線治療を受けたいという気持ちは日増しに強くなってきました。

新しいおもちゃを欲しがる子供のような自分の姿に、苦笑を禁じえないものの、その気持ちを止めることができません。

検査を受けた病院で、名医を紹介してくれるように頼んでみようかと真剣に考えたこともあります。

主治医との関係は修復不能かもしれませんが、転院すれば会うこともないのだし、末期大腸がんになっている以上、もたもたしていられるほどの猶予はありません。

一刻も早く名医と出会って、改めて症状について解説してもらい、手術の必要性や他の治療方法との併用など、今後のことを決めてほしかったのです。

今日こそは切り出そうと思って病院に行き、たとえ相手を不快にさせたとしても聞くのだと腹をくくりながら主治医を前にすると、ふと今までのことが走馬灯のように頭を駆け巡りました。

告知を受けた日も含めて、目の前に座って向き合う医師は、穏やかながらしっかりとした口調で丁寧に話をしてくれました。

私が呆然としている時であっても、繰り返し理解を求めながら説明をしてくれたこの医師の思いを裏切っていいのだろうかと、迷いが生じたのです。

もしここで名医の所在を尋ねたりしたら、今生の別れになるような切ない気持ちがこみ上げてきて、結局切り出すことはできずに終わりました。

これまでは名医を探せば助かるのだと思い込んでいましたが、末期大腸がんを完治できる保証などあるわけではありませんし、今後の寿命だって対して変わらないかもしれません。

それならば、今まで付き合ってきてくれたこの主治医に全てを託してみてもよいのかもしれません。

どこか現実逃避をしながら、真剣に向き合ってこなかった病気との関係も見直し、食事や生活習慣から見直して、少しでも長生きできるようにがむしゃらに努力してみたくなりました。

生活の質という話を、以前聞いたことを思い出し、どれだけ苦痛を感じずに自分のやりたいことをできるかという要素も最近の医療の現場では重視され、特に末期大腸がん治療のように、完治が困難な状況ではことさらにその傾向が強いということです。

その際には、患者の意思によって治療方針も変更することになるということでしたが、確かにどのようにこれから生きていきたいかを聞かれたりしたこともありました。

真剣に自分の人生について振り返り、未来を見据える時期が到来していることを、そろそろ受け入れなくてはならないのでしょう。

ただ、毎日決め事として繰り返していた食事にしても、これからあと何度食べることができるかという観点で見直してみると、とても有り難いものに感じます。

たくさんの動物や植物の命を頂き、ここまで生かされてきたのです。

日本では食品廃棄率が高く、私もそれを気には留めていませんでしたが、他の生物の命をもらっていると考えれば、大切にしなくてはいけないと、今さらながらに思うようになりました。

健康ということを考えても、食事については反省すべき点が多くあります。

外食を繰り返し、揚げ物やカロリーの多い物を何も考えずに食していた時期が続いていたことで、消化器系に無理をさせていたのでしょう。

こんな風に末期大腸がんになる前にそのことに気付いていれば、もっと別の人生が待っていたに違いありません。

しかし、過去を変えることはできず、悔やんでいる間にも時間は進んでいきます。

病院で唐突に固めた決意を忘れることなく生きるなら、過ぎたことをくよくよ思い悩んでいる暇はありません。

限られた時間であっても、未来に向かって末期大腸がんを克服すべく戦っていくのです。

どこかで妥協するのではなく、自分の限界を超えることができた時に、新しい境地を見出せるのかもしれません。

化学療法も放射線治療も含めて、できる限りのことはしていこうと思っています。

そして、そんな私の元へ朗報がもたらされました。

copyright © 2005 大腸がん検査や治療の疑問相談室 all rights reserved.